フレイル(虚弱)について
2023年3月2日
みなさんこんにちは。だんだんと暖かくなり、春の訪れが近づいてくることを肌で感じますがどのようにお過ごしでしょうか。
三月は学校の入学前検診を理由に来院する学生さんが多い月でもあります。新たな環境(学校)に身を置く直前の不安と期待の混ざった表情をみると新鮮な気持ちになります。
さて今回はフレイルについてお話しようと思います。
フレイルとは、高齢者が次第に弱り、要介護に至る手前の状態のことを言います。
超高齢社会の日本ではフレイル対策は大きな課題です。しかし、フレイルは不治の病ではありません。フレイルに向かっていても、適切な対応によってフレイルから脱出することができます。
フレイルの構成要素は体(身体的要素)、心(精神的要素)、周囲との交流(社会的要素)の3つです。
健康な口はどの要素にも良い影響を与えます。特に、動作が遅くなったり、転倒しやすくなる身体的要素には「何を食べるか」が大きく関係しています。年を取ると、運動量が減って食欲が落ち、そして筋肉が落ちていきます。その結果、足腰が弱り歩きづらくなり、寝たきりに陥っていきます。
これには、筋肉減少症(サルコペニア)が大きく関係しています。サルコペニアからの生還、あるいはサルコペニア予防に必要な栄養素はタンパク質です。
タンパク質を摂取して適度な運動をする、こうして筋肉をつけることが効果的なフレイル対策です。